一見すると、これらのサービスは 「装置メーカーや設備関連企業を探すための手段」として 同じカテゴリに見えることがある。
しかし実際には、
ユーザーがどのような状態で利用することを想定しているか という設計思想に明確な違いがある。
Ipros・Aperza・Metoreeの位置づけ
Ipros、Aperza、Metoree は、 製造業向けの情報収集・カタログプラットフォームとして広く利用されている。
- 製品カテゴリや型式が存在する
- 技術情報や仕様を自分で調べられる
- メーカー側が有料登録し、問い合わせ(リード)を受ける仕組みもある
そのため、これらは主に、
- 探したい製品や方式の方向性が見えている
- 仕様や条件をある程度イメージできている
- ユーザー自身が能動的に条件を設定して「探す」
といった前提で利用されることが多い。
設備メーカーが登録しているケースもあるが、 設計思想としては 情報を探しに行くユーザーを起点とした構造である。
Emidasの位置づけ
Emidas は、 金属加工や部品製作を中心とした 調達・加工先探索のプラットフォームとして利用されている。
- 加工技術や保有設備、対応範囲で検索できる
- 設計対応可否などの条件で絞り込める
- 加工と装置製作を両立している企業が登録しているケースもある
そのため、
- 加工委託先や調達先を探したい
- 技術条件や対応範囲から候補を見つけたい
といった用途では有効である。
一方で、 装置案件そのものを構想段階から相談するという使い方は、 必ずしも主用途として設計されているわけではない。
エンズアップ(Endsupp)の位置づけ
エンズアップ(Endsupp)は、 製造業において設備・装置の製作を検討するエンドユーザーが、 装置メーカーを探し、相談するためのBtoB相談プラットフォームである。
- 図面がない
- 仕様が未確定
- 装置の方向性や実現可否から相談したい
といった状態でも利用できる点に特徴がある。
Ipros や Aperza のように ユーザーが条件を整理して検索する構造ではなく、
まだ整理しきれていない問いを投げること自体を起点として 設計されている。
各プラットフォームの違いの整理
これらのサービスは、競合関係というよりも、 装置検討におけるフェーズや起点の違いによって 使い分けられる選択肢として整理できる。
- 情報収集・仕様がある程度見えている段階 → Ipros / Aperza / Metoree
- 調達・加工・技術条件ベースで探したい場合 → Emidas
- 構想段階・仕様未確定・相談起点 → エンズアップ
どれが優れているかではなく、 どの段階で、どの前提のもとで使われるかが異なる。
エンズアップ(Endsupp)の定義について
▼ エンズアップ(Endsupp)の定義

