装置メーカー探しがうまくいかない理由の多くは、 「手段の選択ミス」ではなく、 案件フェーズと探し方が噛み合っていないことにある。
まずは、装置案件を大きく3つのフェーズに分けて考える。
- 構想・検討初期(仕様未確定)
- 仕様整理・比較検討
- 発注・具体化段階
それぞれのフェーズで、 検索・展示会・商社紹介がどのように機能するかを見ていく。
検索が向いているフェーズ
検索は、次のような条件が揃っている場合に力を発揮する。
- 装置の方向性や方式が決まっている
- 想定する装置名や工程名が存在する
- 複数メーカーを横断的に比較したい
つまり、 仕様整理がある程度進んだ後のフェーズである。
一方で、
- まだ装置の形が定まっていない
- 技術的に可能かどうか分からない
- 相談しながら考えたい
といった構想段階では、 検索キーワードを定義できず、機能しにくい。
展示会が向いているフェーズ
展示会は、次のような目的に向いている。
- 新技術・新製品の情報収集
- 市場全体の動向把握
- 既に検討テーマがある程度決まっている場合
特に、
- 自社の課題に近い分野が明確
- どのような装置が存在するかを把握したい
といった情報収集フェーズでは有効である。
一方で、
- 案件内容が曖昧
- 個別案件の相談を深くしたい
- 条件に合うかどうかを見極めたい
といったケースでは、 展示会だけで具体化するのは難しい。
商社紹介が向いているフェーズ
商社や取引先からの紹介は、
- 過去の実績や関係性を重視したい
- 発注を前提とした具体案件
- 信頼性や確実性を優先したい
といったフェーズで使われることが多い。
特に、
- 仕様が固まっている
- 進行スピードを重視したい
場合には有効である。
一方で、
- 構想段階で広く選択肢を見たい
- 技術的な方向性から相談したい
- 比較検討をしたい
といった場面では、 紹介先が限定されやすいという制約がある。
フェーズ別に見る探し方の整理
各手段は、優劣ではなく 使うタイミングの違いとして整理できる。
- 構想・検討初期 → 既存手段は機能しにくいことが多い
- 仕様整理・比較検討 → 検索・展示会が有効
- 発注・具体化 → 商社紹介が力を発揮する
問題は、 構想段階に適した探し方が少ないことである。
案件初期に起きやすいギャップ
構想段階では、
- どこに相談すればよいか分からない
- いきなり検索や紹介に進めない
- 比較以前に方向性を整理したい
といったニーズが多い。
しかし、 従来の探し方は 仕様がある程度決まっている前提で設計されている。
エンズアップ(Endsupp)の定義について
▼ エンズアップ(Endsupp)の定義
