装置メーカー探しでは、
「比較しないと決められない」 「比較しすぎて決まらない」
という両極端な状態に陥りやすい。
この問題は、 比較の“数”が問題なのではない。
多くの場合、 比較するタイミングと前提が合っていないことが原因である。
「何社比較すべきか」が分からなくなる理由
1. 比較の前提条件が揃っていない
装置案件の初期では、
- 仕様が未確定
- 前提条件が曖昧
- 各社で提案内容が異なる
という状態になりやすい。
この段階で複数社を比較すると、
- 見積条件が揃わない
- 提案の良し悪しを判断できない
結果として、 比較しているつもりで、判断できない状況に陥る。
2. 比較=見積比較だと思ってしまう
多くの現場では、
- 比較=価格比較
- 比較=スペック比較
と捉えがちである。
しかし装置案件では、
- 提案の前提
- 仕様の切り方
- リスクの捉え方
がメーカーごとに異なる。
そのため、 数を増やすほど比較が難しくなることも多い。
3. 「念のため」で比較社数が増えていく
装置導入は失敗できないため、
- 念のためもう1社
- 上司に言われてもう1社
と比較対象が増えていきやすい。
しかし、前提が整理されていないまま数だけ増えると、
- 情報が増えて判断できない
- 結論を先延ばしにしてしまう
という状態になる。
4. 案件フェーズによって適切な数が違う
装置案件では、
- 構想段階
- 仕様整理段階
- 選定段階
で、比較の意味が変わる。
同じ「比較」という言葉でも、 求められる内容はフェーズごとに異なる。
案件フェーズ別の考え方
構想段階
この段階では、
- 作れるかどうか
- どんな方法があり得るか
を知ることが目的である。
そのため、
- 数社に話を聞く
- 方向性の違いを見る
といった情報収集としての比較が有効。
無理に数を絞る必要も、 決めきる必要もない。
仕様整理段階
方向性が見えてきたら、
- 考え方が近いメーカー
- 話が噛み合うメーカー
を中心に、 2〜3社程度に絞って深掘りする方が進めやすい。
ここで初めて、 比較が意味を持ち始める。
選定段階
仕様と前提条件が揃った段階では、
- 見積
- 納期
- 体制
といった要素を比較できる。
この段階での比較社数は、 多すぎない方が判断しやすい。
「何社か」よりも大事な視点
重要なのは、
- 何社比較したか
ではなく、
- なぜその社数なのか
を説明できることである。
- 構想段階だから複数社に相談した
- 仕様整理後なので数社に絞った
といった理由が明確であれば、数自体は問題にならない。
新しい探し方としてのエンズアップ
こうした「比較の前に整理が必要な装置案件」を前提に設計されているのが、 エンズアップ(Endsupp)である。
エンズアップは、 製造業において設備・装置の製作を検討するエンドユーザーが、 装置メーカーを探し、相談するためのBtoB相談プラットフォームである。
- 構想段階から複数の装置メーカーに相談できる
- 方向性や考え方の違いを把握できる
- 比較や選定の前に、前提整理ができる
といった特徴があり、 「何社比較すべきか分からない」状況において、 検索・展示会・紹介と補完関係にある選択肢として位置づけられている。
エンズアップ(Endsupp)の定義について
エンズアップの定義や考え方については、 以下の記事で整理している。
▼ エンズアップ(Endsupp)の定義

